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【国井律子の乗り物ダイアリー vol.28】妙高で「人生変わった!」山遊び

飛んだり跳ねたり走ったり、あと自転車に乗って隣の隣町まで遠出をしたり、子どものころから活発で、運動はそこそこできる方だった私です。

クルマ ドライブ
障害物を避けながらぐらぐら足下おぼつかない板の上を渡る。腹筋に力を! 次の日壮絶な筋肉痛(笑)!
  • 障害物を避けながらぐらぐら足下おぼつかない板の上を渡る。腹筋に力を! 次の日壮絶な筋肉痛(笑)!
  • 敷地内のあちこちに「映え」ポイントがある、ロッテアライリゾートでした。今回は行かなかったけど、夏期のウリはゴージャスなプールだそう。次回は是非!
  • 【国井律子の乗り物ダイアリー vol.28】妙高で「人生変わった!」山遊び
  • 長男とは180°性格が違う活発な2歳の弟は終始うらやましそうに私たちを眺めていました。数年後、彼はまるで山猿のようにアライリゾートの野山を駆けめぐるのでしょうか……(笑)。
  • 全行程すべて終わらせ、ハンモックに揺られお疲れ気味の長男。
  • 施設内には、全天候型で遊べる室内アトラクションも充実。巨大ボルダリングウォール、トランポリン、卓球、テーブルサッカーなど。それからボッチャ、モルック、フロッカーなど人気のニュースポーツも。いつ行っても楽しめるんですね~。
  • 洋食か和食か選べる夕飯は、村上牛のすき焼き。山をまたげば日本海のこのエリアは、新鮮おいしい魚介もいただけます。
  • どの場所にも子ども椅子が完備していたり、サッと割れない食器を出してくれたり、ファミリーにうれしいリゾート。

飛んだり跳ねたり走ったり、あと自転車に乗って隣の隣町まで遠出をしたり、子どものころから活発で、運動はそこそこできる方だった私です。

ただし「球技」と「ダンス」はものすごくダメでした。どのくらいダメかというと100点満点でおよそ40点くらい。うん。かなりダメ(笑)。

けど、前述の飛んだり跳ねたりが90点以上は取れているので(おそらく)、そのときだけ活躍すればいいやとジブンなりに割り切って子ども時代を過ごしていました。

そのように「得意なこと」という逃げ道があったからよかったのですが、うちの長男(7歳小1)は運動が本当に苦手で逃げ出しがち……。ということは私の性格上、苦手なことを克服するのではなく、できることをうんと伸ばしたい。なので、これまで長男にはスポーツに関して無理強いをしたことがなく、どうしようかなぁ。何ならできるかなぁとじっと見守っていました(プールは比較的マシだったので3歳からスイミングスクールには通わせています)。

ある日のこと。そんな長男から思いも寄らない提案が。

「ツリー・アドベンチャーがしてみたい!」

障害物を避けながらぐらぐら足下おぼつかない板の上を渡る。腹筋に力を! 次の日壮絶な筋肉痛(笑)!
何ソレ……、と調べたところ、木の上に設置されたコースをハーネス(安全帯? 命綱!?)を付けてロープ上などを渡るスリリングな遊びのよう。ちょっと前から流行っているそうです。へぇ。

しかしながら、それってもろ運動神経が必要だろうし、高所であーだこーだするわけだから度胸もいる。うちの長男、大丈夫だろうか……。とはいえなかなか珍しい「やりたい!」という彼からの提案。こうなったら一番すごい場所に行こうじゃないの。

がぜん張り切り母さんになった私は、新潟県は妙高にあるロッテ・アライリゾートにたどり着きました。

私もスノーボードをするので、その施設の名前は以前から知っていました。パウダースノーで有名なビッグゲレンデ、という印象。公式ウェブサイトによると、100万坪にわたる広い敷地。広大で豊かな自然をいかして通年遊ぶことができるそう。

敷地内のあちこちに「映え」ポイントがある、ロッテアライリゾートでした。今回は行かなかったけど、夏期のウリはゴージャスなプールだそう。次回は是非!
先ほどのツリー・アドベンチャー以外にも、ジップライン、チュービング、ボルダリング、トランポリンなど、多様なアクティビティ施設や地元ならではの体験プログラムもあって……。そうか、いまどきのスキー場って冬だけのモノじゃないのね。ちょっとビックリ。山っていろんな遊び方できるんだなといまさらながら驚いた私です。

金曜日の仕事終わりに世田谷を出発しました。詳細は次号で書こうと思っていますが、初日は愛車のキャンピングカーに泊まり、翌日チェックインの時間に合わせてホテルへ。ちまたではコロナがふたたび流行りだしているし、宿泊はどうしようか悩んだのですが、ホテルに問い合わせたところ細心の注意を払いつつ運営しているとのこと。

どの場所にも子ども椅子が完備していたり、サッと割れない食器を出してくれたり、ファミリーにうれしいリゾート。

実際、エントランスでは検温、横長の台に並べられた消毒スプレーで手を清め、フロントやエレベーターや浴室の脱衣場ではディスタンスがしっかり守られています。マスクはスタッフも利用客も全員着用。朝食ビュッフェも、数本のトングが各席に配られ、取り分けにはおのおのそれを使う。サラダなどは最初から取り分けられてラップがかぶせてありました。醤油やケチャップなどの調味料も、小分けのものが使われていたり……。
やー、このご時世ホテルも大変だなぁ。でもここまで気を使ってもらえると安心だし、ありがたいですね。

それにたまのホテル泊もなんだか新鮮で、ゆっくり温泉につかったり、敷地内の売店で花火を買って夕飯後に楽しんだり、ギュッと手狭なキャンパー宿泊ばかりだった子どもたちもだいぶはしゃいでいました。


さてさて翌朝。いよいよツリー・アドベンチャーへ。ホテルからクルマでちょっと行ったところにクラブハウスがあり、そこで受付。簡単なレクチャーを受け、何種類かあるコースに、さてどうしようか? と長男にたずねてみたところ、「一番難しいコースに行きたい!」と。もう、ほんと男って愛すべき馬鹿者(笑)。
なんとか説得して、一番簡単なコースに(最初から聞かなければよかったのだけど、念のため選択肢を持たせようと思い……)。

で、一番簡単だけど、ネーミングが素敵な「チャレンジコース」にエントリーしました。1周1時間ほどのコース。足下が不安定ななか、障害物を避けながら進む遊具アリ。初心者用といえ高さもあるし、足がすくむようなけっこうなスリル。

けど、ハーネスも付けているし、まんいち落ちたって大丈夫。こうなったらもう、思いっきり遊んだヒトの勝ち。そう頭を切り替えてからは、めちゃくちゃ楽しめました!

で、長男ですが、「もう無理やめた!」と、すぐネを上げるだろうなぁと内心思っていたんです。私の予想に反して、恐がりはしていたものの真摯に取り組んでいた。あの運動嫌いの長男が……。その初めてかもしれない姿に、なんだか私が感動してしまって、夫の「そろそろ終わりでいいんじゃない?」という下からの声に、いや、いま大事なところ! ぜひ最後までやらせて! めでたく1周クリアできたとき、この子の人生が変わるんじゃないかと続行させてもらいました。

長男とは180°性格が違う活発な2歳の弟は終始うらやましそうに私たちを眺めていました。数年後、彼はまるで山猿のようにアライリゾートの野山を駆けめぐるのでしょうか……(笑)。
チャレンジコースのラストはジップラインで締めくくります。それとは森のなかに張ったワイヤーを滑車で滑り降りていき、スリルと絶景が味わえる、世界的にも人気のあるアクティビティ。長男は、怖くて怖くてビビッちゃって、ためらいまくっていました。後ろから来たグループにも追いつかれてしまい、どうしよう。ここでリタイアできる? あたふたしている私でしたが、後ろのグループが励ましの声をかけてくれて、長男も「ジブンでは一歩を踏み出せないから、お母ちゃん押して!」と。それならと、えい!っと彼の背中を押したところ、みんなから拍手が。

感動のジップラインもなんとかこなして(後ろの皆さま、お待たせしてしまいすみません)、笑顔でゴール。

この日の長男の日記には、ジップラインが楽しかったことが一生懸命綴ってありました。今度はもっと長いコースを滑り降りたいと。

ほら、人生変わった(笑)。

このまま運動に対する苦手意識もどこかへ行ってくれれば……。なんて高望みする母の気持ちはそっと置いて……。

最初長男がやりたがっていた「一番難しいコース」、クリアできる日は来るのかな~? きっと来るよね~と、大満足で東京を目指し、一皮剥けた気になった私たちだったのです。

全行程すべて終わらせ、ハンモックに揺られお疲れ気味の長男。

国井律子/Ritsuko Kunii
1975年8月25日東京生まれ。旅のエッセイスト。玉川大学文学部芸術学科芸術文化専攻卒業後ラジオレポーターなどを経て二輪雑誌からエッセイストとしてデビュー。オートバイのほか旅、クルマ、サーフィン、アウトドアなど多趣味を生かしエッセイを執筆。著書に「放浪レディ」(求龍堂)、「アタシはバイクで旅に出る」(エイ出版)など多数。近著に「進化する私の旅スタイル」(産業編集センター)がある。

《国井律子》

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