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「ないだて、梓もスバルさなったながぁ!!」山形でスバルが愛される理由を、山形出身ライターが探ってみた

◆あのレオーネも山形でテスト! 豪雪の山形路を伊藤梓が駆る ◆まずは、外観よし! 中身もよし! のXVから試乗 ◆豪雪の肘折温泉、フォレスターのX-MODEのお手並み拝見

クルマ 試乗記
なぜ山形でスバルは愛されるのか? 山形出身の伊藤梓が探った!(写真は肘折温泉カルデラ温泉館にて)
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  • スバル雪上試乗会
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あのレオーネも山形でテスト! 豪雪の山形路を伊藤梓が駆る

「山形でSUBARU(スバル)の雪上試乗会がある」と聞いて、一番喜んだのはおそらく私だろう。なぜなら、私は山形県出身者で、さらに地元にスバル好きな友人や知人たちがたくさんいるからだ。

スバルがもっとも大切にしているのは、机上やテストコースでの開発だけではなく「実路でどうあるべきか」だという。乗用の量産車として日本で初めて『レオーネ』に4WDを採用した際も公道でテストを行ったそうだ。その際、山形の雪道も走り込んだのだという。

ユーザー目線でクルマづくりをしているスバルだからこそ、こうやって地元である山形の道でもテストや試乗会をしてくれることが素直に嬉しい。

今回は山形の地を巡りながら、スバルが大切にしている「人が使う道」をしっかり踏みしめて、その性能を体感してみようと思う。

まずは、外観よし! 中身もよし! のXVから試乗

スバルは通常の取材だけでは伝えきれないスバル車の魅力を伝えるために、以前からメディア向けに「テックツアー」を開催しており、今回の「SUV SNOW DRIVING EXPERIENCE」で第10回を迎える。試乗車には『フォレスター』と『XV』が用意されていて「山形の雪道を好きなように走って体感してください!」という、クルマ好きにとっては嬉しい太っ腹なイベントだ。

まずは「XV 2.0i-L EyeSight」に乗り込み、山形県の日本海側にある酒田市から出発! 道路には雪が積もっているとは言え、圧雪ではないシャーベット状だ。こういった路面もアイスバーンなどとはまた違った滑りやすさがあるので注意しなければと思ったが、少し走ってみるとしっかりとグリップしているのが伝わってくる。

XVは、電子制御式の多板クラッチで前後にトルクを配分するアクティブトルクスプリット式の4WDで、スバル車ではもっともポピュラーな四駆方式だ。XVはおしゃれでライトユーザー向けのイメージがあるが、フォレスターや『インプレッサ』、『レガシィ』などと同じ4WDシステムを採用しているのだ。外観がかっこいいうえに、中身もしっかりしているなんて完璧では……。これなら見た目のかっこよさだけでXVを欲しがっている友人にも自信を持って勧められるなと思った。次の目的地までシャーベット状や濡れた路面、圧雪路など様々な道を走ったが、XVはどんな道でもしっかり地面を捉えてくれるので、不安なく進むことができた。

到着したのは出羽三山神社。出羽三山というのは、山形でも有名な羽黒山、月山、湯殿山の3つの神山の総称で、その神様たちをすべて一度に参拝できるのがこの出羽三山神社だ。実は私もそれぞれの山へ行ったことはあるものの、出羽三山神社に参拝するのは初めて。

酒田市に比べて雪が多く、神社の屋根にも1メートル以上どっさり積もっている。しんしんと降る雪の中で参拝するときゅっと心が引き締まるよう。今日の旅の安全を祈りつつ、さらに雪深い場所へと歩を進めることに。

豪雪の肘折温泉、フォレスターのX-MODEのお手並み拝見

時間は12時半。途中のランチ会場では、腹ペコの我々に山形名物の板蕎麦と納豆汁のセットが振る舞われた。ホッと安心する自分に山形県人であることを改めて実感しつつ、早速次に乗り換えたのはハイブリッドモデルのフォレスター。モーター制御によってトルクの出方をコントロールし、滑りやすい路面での発進や低速での運転をしやすくする「X-mode」を搭載している。

そして最後の中継地点である温泉を目指し出発。冬季はあまりにも雪が多いことで知られ、山形県民でもなかなか近づくことができない肘折温泉へ。私も冬に来たのは今回が初めてで、見上げるような高さの雪壁や雪ででこぼこした狭い路地を見て「大丈夫だろうか」とついハンドルを握る手に力がこもってしまう。

エンジンモデルだと最初はトルクがゆるやかに立ち上がるので、ついアクセルを踏み込みすぎてしまうことがある。すると、急にトルクが出てしまうので、雪道ではタイヤがスリップしやすいのだ。そこで「X-mode」では、モーターのトルクの立ち上がりの早さを利用して、アクセルペダルの踏力に対して応答性を高め、スリップしにくくするという。

早速その「X-mode」のスイッチを押して、そろそろと温泉街に侵入してみる……。すると、たしかにアクセル操作が楽ちんなうえに、ぐいぐいと雪を踏みしめて進んで行く。これなら雪道の初心者でも安心して運転ができそうだ。

そしてお待ちかねの温泉へ。冷えた身体に肘折温泉のお湯は格別! 最初は脱衣所まで寒くて震えたが、温泉につかると体の中から指先までじんわりとあたたまった。決して派手な温泉施設ではないけれど、昔から湯治で使われているというのが頷ける、静かで落ち着く場所だ。観光地化されすぎていないところでゆっくりとお湯に浸かって時を過ごしたい方にはおすすめだ。

ないだて、梓もスバルさなったながぁ!!

肘折温泉を出て帰りの新幹線が待つ山形市までクルマを走らせると、どんどん雪が少なくなっていく。最後はほぼドライ路だったが、フォレスターは雪道を抜けても快適に走ってくれた。山形市へ向かう道すがら「このあたりが私の実家なんですよ~」と話していると、なんと「寄って行こう!」ということに。「ないだて、梓もスバルさなったながぁ(なんだ、梓もスバル車になったのか)」と、急に帰ってきた孫に驚きながらも、あたたかく迎えてくれるばぁちゃん。

私は冬でもマイカーのロードスターで帰ることが多いのでよく運転の心配をされるのだが、従兄弟がみんなスバルに乗っていることもあって、今日のばぁちゃんは安心しているようだった。田舎はどこもそうなのかもしれないが、新しいものをすぐに取り入れるのは苦手な反面、一度信頼した人やモノとは世代を越えても長く付き合うことが多い。

1日スバル車に乗ってゆっくりと山形をまわり、最後に祖母の笑顔を見て、なぜ地元でスバルを愛する人が多いのか、ようやく理解できたような気がする。

XV
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

フォレスター
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

伊藤 梓|ライター 編集者
クルマ好きが高じて、2014年にグラフィックデザイナーから異業種の『カーグラフィック』誌の編集者へと転身。2018年からはより広くクルマの魅力を伝えるために独立。自動車関係のライターほか、イラストレーターとしても活動中。

《伊藤 梓》

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