スクーターでいこう!(後編)/aheadアーカイブス vol.187 2018年6月号

プジョーADIVAランブレッタ…と相次いでヨーロピアンブランドのスクーターのショールームがオープンし、にわかにスクーターが盛り上がりを見せる気配が! 実際に乗ってみると、スクーターはクルマとバイクの中間的存在にも感じられる。クルマの持つ利便性と、バイクの持つ爽快感と。3人の女性が集まって、シティコミューターとしてのスクーターの可能性に、あれやこれやと話に花が咲きました(「ahead」2018年6月号より転載)。


スクーターならオシャレに乗れる? 

スクーター × バイク × ファッション!! 

シティコミューターとしての未来を考える


ーーーーー前編を読むーーーーー


若林 クルマと違って、バイクは乗っている人が見えるじゃないですか。それって街の景観の一部になっているので、社会的責任…とまでは言わないけれど、影響力が大きいと思うんですね。だから、カッコよく乗る人が増えたら、憧れる人も増えるんじゃないかしら。 


サトウ 安全性を考えるとプロテクターは必要だし、プロテクターがあるとごつくなるし、でもスポーツウェアだし…って、そこをクリアできるちょうど良いバランスって難しいところなんですよね。

 

松崎 以前勤めていた、クルマやバイクのアパレルを扱う「モトーリモーダ」では、キレイめなウエアを取り扱っていたのですが、お客様に〝プロテクターもつけられますよ〟と説明すると、皆さん安心されるんです。安全の意識が高いんですね。あと、一度プロテクターをつけてしまうと、もう外せなくなってしまうようなんです。 


サトウ 確かに、私も高速道路はプロテクター付きのウエアじゃないと、走れないような気がします…。 

松崎 行く場所や乗るバイク、キャリアによっても身につけるものは変わってくると思うんです。大型バイクで高速道路を使って長距離を走るならしっかりとした装備、プロテクターなどは必要だと思いますし、小排気量で街乗り程度だったら、多少カジュアルでもいいかもしれない。スクーターだったら、バイクウエアにこだわらなくてもいいですよね。


サトウ バイクといってもタイプによって違いますもんね。私もドゥカティのスクランブラーやBMWのR nine Tに乗るなら、スピードよりもスタイルを楽しみたいので、状況によってはバイクウエアは着ないかも。おもいっきりかっこつけたいですねぇ。 


松崎 最終的にはその人自身の判断になるでしょうね。


サトウ 確かに、大人なんだからそれはできるはずですよね。 

若林 でも、その中間をとった、ちょ うど良い感じのウエアがあったら悩 まなくても済むのに、とも思いま す。その勘所が難しいところなんで しょうね。スクーターに乗るにして も、似合うヘルメットとかグローブ とか、なかなか素敵なものを見つけ るのが難しい。今日の松崎さんのヘ ルメット、素敵ですよね。 


松崎 スクーターに乗るために購入しておいた「ボルサリーノ」のヘルメットなんです。 


若林 素敵なアイテムを見つけるのも上手ですよね。 


松崎 そういった情報交換をしたり交流できる場として、「バイク女子部」という、バイク乗りの女性が集まれるコミュニティを作ったんです。年々確実に人数が増えてきていて、各々に楽しんでいただいています。バイク乗りの女性ってまだまだ少ないので、男性には相談しにくいことも、女性同士なら、ってこともありますし。

 若林 そうなんですよね、男性は皆さん、お世話を焼いてくれて、もの凄くありがたい存在ですが、一方で等身大の悩みや意見や情報も欲しいというか…。 


サトウ バイクって体力勝負だったりもするので、男性とは体格も体力も違う女性ならではの悩みって多かったりもしますもんね。 


松崎 着るものもしかり、女性ライダーの悩みは多いんですよ。でも、皆さんそれぞれに、その人なりのオシャレを楽しんで乗ってらっしゃいますよ。バイクウエアで決めていたり、カジュアルだったり。楽しみ方もいろいろなんですよね。 


若林 オシャレの概念も人それぞれですもんね。その人なりに楽しめるのが一番。それを考えると、やっぱりスクーターってバイクよりは悩みは少なくて、女性でももっと気軽に乗れる乗り物な気がします。 


松崎 私がスクーターを欲しくても、持てていない理由のひとつが、駐輪場の問題だったりもするんです。バイクに加えて、もう1台増えるとるとハードルが上がって…。 


サトウ 都内だと大変ですよね、特にスクーターなんてコミューターとして考えると家から駐車場が離れていたら意味が無いし。 


松崎 さらに東京だと出かけてもスクーターを停める場所が無いじゃないですか。すぐに駐禁を取られてしまいますし。それも歯止めが掛かってしまう要因だったりするんです。 


若林 駐車場問題は大きいですね。スクーターが欲しくても、停められる場所がないから買えない、あるいはそれが理由でスクーターをやめてしまった人もいるくらいですから。 


サトウ 最近、緩和するなんて話題も出ていたり、バイク専用の駐車場も増えてはいますが、気軽さでいったらまだまだですよね。 


松崎 ミラノなんて駐車天国じゃないですか。道のあちらこちらがバイク専用の駐輪場になっていて、便利そうだなって思いました。東京だって整備すれば置けるスペースはあるはずなんですけどね。 


サトウ イタリアはバイク天国ですよね。というかバイクに対するイメージが日本とは違い過ぎます。日本では、バイク=悪のイメージがなかなか抜けない…。 

若林 東京オリンピックまでには駐輪問題も含めて整備されるはず、と思いたい。というのも、スクーターってバイクよりも、クルマからの人の方が興味を持つんじゃないかと思うんです。クルマを手放してカーシェアを利用する人も増えてきているので、コミューターとして、クルマを手放した人の足になるのかも。 


サトウ そうなると、今度は免許制度が問題になりますね。早く125㏄まで原付免許で乗れるようになればいいのですが…。 


松崎 それもいつになるかまだ明確にはなっていないですよね。今の大都市の交通事情だと、50㏄ではコミューターとしてはちょっと辛いですし、駐輪場問題も含めて、このあたりがきちんと整備されると、スクーターやバイク乗りがまた増えるのかもしれませんね。 


若林 バイクより利便性が高くて、乗りたい! と思えるスクーターが出てきても、気軽に乗るにはまだ少しハードルがありますね。 


サトウ それがクリアになったら、スクーターがシティコミューターとして大活躍することは間違いないんですけどね。これからの政策に期待することにしましょう!   


文/構成・サトウマキ 写真・藤村のぞみ <aheadアーカイブス vol.187 2018年6月号>


ーーーーー前編を読むーーーーー


【プロフィール】 

松崎祐子/Yuko Matsuzaki 

バイク雑誌「MOTO NAVI」や自動車雑誌「NAVI CARS」の編集部に約10年在籍。その後、国内外の二輪四輪アパレルをセレクトする「Motorimoda」でPRを担当。バイクやクルマ好きの女性のためのメディアを作りたいと2018年に独立。webメディア「Lady Go Moto」を立ち上げた。www.ladygomoto.com   


サトウマキ/Maki Sato 

 ファッション雑誌や女性総合誌の編集部を経て、『BikeJIN』などのバイク専門誌の編集部に移籍。その後、フリーランスに。愛車はKTMの690DUKE(旧)で、都内の足として使っているのはスズキのアドレスV125。クルマなし、電車は苦手、バイクがメインの生活を送っている。


若林葉子 /Yoko Wakabayashi 

 ahead編集長。大学卒業後、OLを経てフリーランスライターに。2005年からahead編集部に在籍。'17年1月から編集長に就任。普段の足はマニュアルのDS3。バイクはオフ車のXR230を持っているが、日常的にバイクに乗ることのハードルの高さを日々感じている。

Lady Go Moto !

女性ライダーのためのWebメディア。女性ライダーが知りたい情報を女性視点でお届けしていきます。オートバイのある生活をいかに楽しむか。ハードウェアのみならず、ファッションやライフスタイルなどについても取り上げていきます。

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