スクーターでいこう!(前編)/aheadアーカイブス vol.187 2018年6月号

プジョーADIVAランブレッタ…と相次いでヨーロピアンブランドのスクーターのショールームがオープンし、にわかにスクーターが盛り上がりを見せる気配が! 実際に乗ってみると、スクーターはクルマとバイクの中間的存在にも感じられる。クルマの持つ利便性と、バイクの持つ爽快感と。3人の女性が集まって、シティコミューターとしてのスクーターの可能性に、あれやこれやと話に花が咲きました(「ahead」2018年6月号より転載)。

スクーターならオシャレに乗れる? 

スクーター × バイク × ファッション!!

シティコミューターとしての未来を考える


若林 今年になって、プジョーやランブレッタといった、ヨーロピアンスクーターの販売が開始されたりして、日本でのスクーターシーンがにわかに活気づいて来た感じがするのですが、女性ライダーのおふたりにとってスクーターってどうですか?


松崎 私がバイクに乗ろうと思ったきっかけというのが、ランブレッタのスクーターだったんですね。映画の「さらば青春の光」だったり、モッズのライブに行っていたりと、60年代の音楽から入ったんです。あのライトがたくさん付いたモッズスタイルのスクーターに憧れて、とにかくランブレッタでふたり乗りをしたくて、小型の免許を取りに行ったのが始まりでした。 


サトウ 私も「さらば青春の光」、大好きです! 私は、どちらかというとロッカーズに憧れていました。ファッション的にはモッズも大好きなんですが…。 


松崎 私もその後ロッカーズに傾倒して、最初に乗った中型のバイクがSRだったりしたんです。免許を取っている間に、ギア付きのバイクが面白くなってしまって、ロッカーズもカッコいいなぁと、ギア付きのバイクを選んでしまって…。で、未だにスクーターを所有したことがないという(笑)でも、いつかはスクーターが欲しいとは思ってはいるんですけどね。 


サトウ 私の場合は、16歳になってすぐに原付の免許を取ってスクーターに乗っていたので、初めてのバイクはスクーターなんです。普通二輪は親に反対されて諦めたのですが、田舎だったので生活の足として原付免許は許されたという…。なので、私の中でのスクーターのイメージって、完全に移動に使う便利な道具という感じでした。現に今も、都内の移動手段は125㏄のスクーターですし。 

若林 意外とスクーターが入り口の人が多いのかもしれないですね。 


サトウ その後、ファッションにはまって、「アメリカングラフィティ」や「さらば青春の光」、「ローマの休日」というベタな路線の映画に影響されて、スクーターって「かわいい」「おしゃれ」なものに変わっていったんです。 


若林 ふたりにとっては、最初からバイクやスクーターはカッコいい、ファッショナブルなものであり、自分を表現する乗り物だったんですね。普通、恋人とか家族の影響からバイクに入る人が多いと思うんですが、自分の中にバイクに対するイメージがあって、憧れて入ってくる女性って珍しいかも。 


サトウ 私の場合、「仮面ライダー」に始まって、「湘南爆走族」とか「ホットロード」から、バイクはカッコいいものだと刷り込まれていました。10代の頃のメディアに完全に操作されていた感じですが…。 

プジョー スピードファイト 125 R-CUP(左)●総排気量:125cc ●水冷 SOHC 単気筒 2バルブ ●最高出力:8.1kW/7,400rpm ●最大トルク:10.8Nm/5,600rpm、●車両本体価格¥360,720、プジョー ジャンゴ 125 EVASION ABS(右)●総排気量:124.6cc ●空冷 SOHC単気筒 2バルブ ●最高出力:7.5kW/8,500rpm ●最大トルク:8.9Nm/7,000rpm●車両本体価格:¥359,640〜381,240


若林 私はクルマが先だったので、スクーターに目配りしたことがなかったのですが、今回スクーターに乗ってみて、バイクよりもハードルが低いんだなぁって思いました。服装もそうだし、荷物が入れられるじゃないですか。バイクはウエアを着込むことも含めてカッコいいものなんだとは思うんですけど、私の場合、クルマの仕事で人に会うことも多いので、バイク乗ってヘルメット被って…って、なかなか行けないところもあるんですよ。 


松崎 そうですよね、バイクとクルマでは、出かけるときの装備の準備感が全く違うんですよね。 


若林 クルマの試乗会に箱根までバイクで行ったことがあるんですが、靴を履き替えたり、なんだかんだしなくちゃいけなくて、やっぱり面倒になっちゃうんですよね。でも、スクーターならもっと気軽に乗って行けるかなぁと思ったの。 


松崎 そうなんですよ、スクーターならこんな靴(写真で履いている赤いローファー)でも乗れちゃう気軽さがあるんですよね。これだと、ギア付きのバイクは絶対に乗れませんから。ちょっとヒールの付いた靴でも、乗ろうと思えば乗れちゃいますし。 

サトウ 私はスクーターだったらヒールで乗っちゃっていますよ。エンジンがむき出しになっていないから熱くないし汚れない、さらにはフットボードがあるので足を揃えて乗ることができますし。 


若林 オシャレができるっていうところが、スクーターってすごくいいですよね。 


サトウ ヨーロッパって、普通にスーツでスクーターに乗って通勤しているじゃないですか? アレってもの凄くオシャレに感じるんですよね。ヨーロッパでは「オシャレに乗れるバイク=スクーター」という意識が確立している感じなのですが、日本のスクーターってオシャレよりもスポーティでやんちゃなイメージの方が強いですよね。 


若林 日本のスクーターの場合、性能が重視されていて、デザインもスポーティなものがほとんどですもんね。今のバイクのブームみたいにヘリテージ感のあるスクーターがもっとあっても良いと思うんだけど、需要がないのかな? 


松崎 確かに、50㏄以上で性能のいいクラシカルなデザインのスクーターがあったら、私なら欲しいと思うかもしれないです。 


若林 男性って見た目よりも性能を重視するものだと思うのですが、女性は性能には目をつぶれるけど、見た目には目をつぶれない。 


サトウ 女性は、見た目が気に入ってしまったら、性能には多少犠牲を払ってしまう生き物ですよねー。 

アディバ AD1 200:●総排気量:190cc ●水冷 OHC 単気筒 4バルブ ●最高出力:14kW/8,500rpm ●最大トルク:17Nm/6,900rpm ●車両本体価格:¥756,000


松崎 ランブレッタとかベスパとか、プジョーみたいなスタイルがあったから、私はスクーターに乗りたいと思ったんですよね。このプジョーのスクーターなんて、カラーリングやシートの形状、全体的なフォルムなんかが、トータル的に大人っぽくまとまっていて素敵ですよね。オシャレして乗れるというか、オシャレをしていても、気にせずに乗ることができる。 


サトウ トリシティとかPCXとかって本当によくできているので、欲しいとも思うのですが、自分がイメージするスクーターとはちょっと違うんですよね。どちらかというと、バイク寄りで、選択肢がバイクと同列になってしまうというか…。 


若林 あと、歳を重ねると共に、生活をトータルで充実させていきたいって考えるようになり、クルマやバイクもそんな感性で選ぶようになる。ただ便利なだけじゃなく、デザインも含めて本当に好きなものだけを身の回りに置きたいって思うようになりますよね。自分の審美眼に叶うかどうかがとても重要で…。 


松崎 そうですよね、もの選びはライフスタイルを充実させるために重要なことですよね。バイクって完全にライフスタイルの一部でもあるので、その素敵さに気がついて貰えたら、もっとバイク乗りも増えると思っているのですが。 


ーーーーー後編を読むーーーーー


文/構成・サトウマキ 写真・藤村のぞみ <aheadアーカイブス vol.187 2018年6月号>


【プロフィール】

松崎祐子/Yuko Matsuzaki 

バイク雑誌「MOTO NAVI」や自動車雑誌「NAVI CARS」の編集部に約10年在籍。その後、国内外の二輪四輪アパレルをセレクトする「Motorimoda」でPRを担当。バイクやクルマ好きの女性のためのメディアを作りたいと2018年に独立。webメディア「Lady Go Moto」を立ち上げた。www.ladygomoto.com 


サトウマキ/Maki Sato 

ファッション雑誌や女性総合誌の編集部を経て、『BikeJIN』などのバイク専門誌の編集部に移籍。その後、フリーランスに。愛車はKTMの690DUKE(旧)で、都内の足として使っているのはスズキのアドレスV125。クルマなし、電車は苦手、バイクがメインの生活を送っている。


若林葉子 /Yoko Wakabayashi 

ahead編集長。大学卒業後、OLを経てフリーランスライターに。2005年からahead編集部に在籍。'17年1月から編集長に就任。普段の足はマニュアルのDS3。バイクはオフ車のXR230を持っているが、日常的にバイクに乗ることのハードルの高さを日々感じている。 


Lady Go Moto !

女性ライダーのためのWebメディア。女性ライダーが知りたい情報を女性視点でお届けしていきます。オートバイのある生活をいかに楽しむか。ハードウェアのみならず、ファッションやライフスタイルなどについても取り上げていきます。

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