二輪のお仕事、教えて!/モトラッド相模原 佐藤陽子さん

バイクを仕事にするって楽しい? 二輪業界で働くバイク女子に色々聞いちゃうこの企画。
第1回目の今回は、神奈川県相模原にあるBMWの正規ディーラー「モトラッド相模原」でセールスを担当する佐藤陽子さんです。 


愛車のS1000Rではサーキットイベントなどにも参加する佐藤陽子さん(40歳)。中学生の息子さんを持つお母さんでもある。

モトラッド相模原さんはオープンしてまだ4年目だそうですね。佐藤さんはいつ頃からいらっしゃるんですか?

佐藤 私が働き始めたのは、ここがちょうどオープンする年だったので2014年です。じつは家が近所でここはいつも犬の散歩コースだったんです。ある時、いつものように犬の散歩をしていたら、バイクショップがオープンしていて、表に置いてあった大きなバイクを見て「なんて綺麗なバイクなんでしょう」って思ったんです。そのときはもちろん二輪免許なんて持ってないし興味もなくて、四輪もペーパードライバーという普通の主婦でした。 

ーそうなんですね。テキパキと仕事をこなす佐藤さんを知っているのでちょっと意外でした。 

佐藤 不思議ですよね〜。でもそのとき、なぜだかBMWの大きなオートバイを見て綺麗だなって。で、何かのタイミングで受付スタッフを募集してるっていうのを知って、ここでお仕事できたら楽しそうだなと思って面接に行きました。ちょうど子供もそろそろ中学に入るタイミングで少し手が離れるから働いてみようかと。でもバイクのことなんてまったく知らないし、きっと合格しないんだろうな〜と思っていたら、面接してくれた店長が「いかにもバイクショップという型にはまったお店にしたくないから、逆にバイクのことを知らないぐらいの方がいい。二輪免許も取らなくてもいいよ」と言ってくれて採用されました。 

店内にある佐藤さんのデスクスペース。ただし週末ともなればここに座っていることはほとんどないのだとか!?

—働き始めて4年目ということですが、現在やっている仕事は主にどんな内容ですか? 

佐藤 メカニック以外のすべての業務です(笑)。うちはかなり少人数でやっているので、とりあえず色々やらせてもらってます。 

—具体的にはどんなことですか? 

佐藤 まずは接客と販売ですね。それに伴う事務手続き、例えば車検を取るために陸運局に行ったりもします。あと、車両やアパレルの仕入れや管理。BMWのCI (コーポレートアイデンティティ)を守りつつ、またお客様の要望も考慮して何を仕入れるか決めます。あとは修理の依頼を受けたり、社外品のパーツも発注したり……。 

レディスのアパレルも充実。じつは普段づかいできそうなアイテムも多数あり。

—いま聞いただけでもものすごい仕事量ですね。それ以外にイベントもありますよね? 

佐藤 はい、自社で企画しているツーリングやサーキットイベントもありますが、BMWジャパン主催のものや各ディーラーが集まって開催する走行会などもありますから、少なくとも年間5〜6回ぐらいはサーキットに行ってますね。 

—最近は女性向けの企画もされているとか? 

佐藤 今までも女性だけのツーリングを自社でやっていたんですが、最近は、お台場にあるBMW GROUP Tokyo Bayという四輪&二輪の大きなショールームを使って女性ライダーを対象にしたカフェミーティングを開催しています。BMWは本当に女性のお客様が少なくて、でももっとBMWのオートバイを身近に感じて触れてもらいたくて企画しています。昨年秋に第一回目を開催して今年の4月に2回目を開催。BMWに乗ってない方にもいらしていただき、みんなでおしゃべりしたりお茶したり。今後も女性ライダーに興味を持ってもらえる企画を色々考えてやっています。 

—まさに女子会ですね!たしかに、BMWって高嶺の花というか、ちょっと手が届かないイメージがあります。でも他メーカーのバイクに乗ってても気軽に集まれるのがいいですね。 

佐藤 BMWってオジサンのイメージが強いんですが、それを脱却したいんです!昨年、普通二輪免許でも乗れるG310Rが発売されてから少し女性のお客様が増えましたが、それでもまだまだ少ないですからね。

モトラッド相模原の店内。試乗車もいろいろと用意されていいます。

 ー同じ女性ライダーとして佐藤さんの存在は頼もしいです。ところで、そんな忙しい毎日の仕事で楽しかったこと、嬉しかったのはどんなことですか? 

佐藤 そうですね、やっぱりそうやって自分が企画したイベントに参加されたお客様が、楽しかった、面白かった、また参加したいって言ってくれることですよね。企画をゼロから生み出すのって本当に正解がないから難しい。でも妥協せず頑張っていると見てくれる人はちゃんといて、評価してくれます。だからとてもやり甲斐がありますね。仕事って人生の大半の時間を占めるじゃないですか。生活のためと割り切って、お給料が良くて残業もない会社を選ぶのも選択肢のひとつですが、やっぱり仕事に対してのモチベーションが上がらないですよね。ときには意見が合わなくて辞めたくなることもあるんですが、それを成し遂げたときに、やって良かった、本当に楽しい!と思えますから。 

—どんな仕事でもきっとそうですよね。参加された方の笑顔が励みになり、支えになりますもんね。では逆にツラい、大変と思うときはどんなときですか? 

佐藤 なかなか自分の思いを共感してもらえなくて悩むことはあります。例えば同じ立場のスタッフがいれば、ちょっと愚痴を言い合ったり、話してスッキリもできたりするのかな〜と。でも基本的にはやりたいことをさせてもらえているので有難いです。店長には、何かあったら俺が責任取るからといつも言ってもらってます。 

様々なシーンで頼りになる店長の倉持拓麻さんとミーティング。

—今は二輪免許はお持ち何ですよね? 

佐藤 はい、働き始めて1年後ぐらいに取りました。 

—自分自身もバイクに乗るようになって何か変わりましたか? 

佐藤 バイクに乗ってみんなと時間を共有できるってことは、とても楽しいことなんだなと実感しました。それまでは見送る側だったので。あのワインディングが良かったとか、あのお店のランチが美味しかったよね〜、というのを一緒に体験してお話できるようになったのは、仕事にとっても確実にプラスになりました。もちろんお客様とも仲良くなりますし。

—ちなみに、いま乗っているのはどんなバイクですか? 

佐藤 免許を取って最初に買ったのはR1200R、その後乗り換えて今はS1000RとG310GSです。 

佐藤さんのもう1台の愛車。普通二輪免許でも乗れるG310GS。女性には少しシート高が高いけれど、乗りやすくするためのカスタムの相談にも乗ってくれます。

—2台持ちとは羨ましいです。お休みの日はツーリングに行ったりもするんですか? 

佐藤 それが全然プライベートでは行けてないんです。もっぱらツーリング企画の下見だったり、イベントへの参加ですね。でも逆転の発想で、最近は仕事でオートバイに乗れるなんてありがたいと思うようにして、だったらそれも楽しもうと思ってるんですが、牧場の前を素通りされた時にはホント泣きました。ソフトクリームぐらい食べさせてよって(笑)。 

—気持ち分かります(笑)。では最後に、佐藤さんからこの仕事に就きたい、あるいは興味がある女性にアドバイスするとしたら? 

佐藤 私の場合はもともとバイクに興味があったわけじゃないんですが、BMWのオートバイを見たときに、こんなステキなオートバイがある場所で働いてみたいと思ったんですね。それは“好き”ということにも繋がると思うんですが、好きなものであれば売るのも楽しいですし、気落ちは相手にも伝わると思うんです。だから不安はあったとしても「好き」という気持ちがあれば楽しめると思います。私自身、何も知らなくてこの業界に入ってきて、最初はバイクの免許すら持ってませんでしたが、悪戦苦闘しながらも色々な企画をやらせてもらっています。それもすべて自分の糧になりますもんね!

Motorrad Sagamihara 

住所:神奈川県相模原市中央区相模原6-25-5 

TEL:042-704-6430 

営業時間:10:00〜19:00  定休日:水曜日、第一・第三火曜日 

BMWの二輪車正規ディーラー店。BMWの新車・中古車販売はもちろん、アパレルも充実。またリトモ・セレーノが兄弟会社であることからカスタムの相談にも対応。RnineTのカスタムで知られる46worksの車両やパーツの販売も行う。また、女性にも優しいショップにをモットーに、レディスアパレルの充実や各種イベントなども企画している。 

text & photo_Yuko Matsuzaki

Lady Go Moto !

女性ライダーのためのWebメディア。女性ライダーが知りたい情報を女性視点でお届けしていきます。オートバイのある生活をいかに楽しむか。ハードウェアのみならず、ファッションやライフスタイルなどについても取り上げていきます。

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